豊かさの探求の一つの道として『遊』があります。 「文化は遊びの上に築かれた」とする立場に立つ、20世紀フランスの思想家ロジェ・カイヨワは、『遊びと人間』のなかで、遊びには「競争(アゴン)」「偶然(アレア)」「模擬(ミミクリ)」「眩暈(イリンクス)」という四つの要素が重要な意味を持って存在すると述べています。 競争:運動競技、ボクシング、チェス 偶然:じゃんけん、くじ 模擬:子供の物真似、人形、仮面、演劇 眩暈:メリーゴーランド、ブランコ、スキー、登山 現代社会では仕事はたえず競争にさらされることになり、そこに価値や満足を見出せるのは一部の成功者だけになってしまっている。また、ただ単に遊びだけでは限界に至ります。豊かさの探求には物事の道理や真理をわきまえなければなりません。この『遊』と『理』の二つの道をうまく共存させる事によって真の豊かさを得る事が出来るのです。
遊びは現実の生活と違った、遊びの中だけのルールにしたがって行われ、そのかぎりでは実生活から切り離された別世界を形成する。それにおいては、遊びの外の世界での利害関係は忘れるように、頭を切り換え遊びに熱中する。一時的にせよ意識の上で現実から離れている。それは部分的な「脱出」「解脱」である。遊びにはそのような「脱出」の満足感、「解放感」がある。解放感を得るという点から見れば、「脱出願望」を満足させているということもできる。
遊びも極めるためには、ルールを覚え、学び、時には厳しい修行が必要となる。「遊楽の道は一切物まねなりといへども、申楽(さるがく)とは神楽(かぐら)なれば、舞歌二曲をもって本風となすべし。」(申楽談儀ー世阿弥) 「学ぶ」が「まねぶ」「まねる」遊びと学びとが深く結びついた接点がある。
伝承遊び 日本の「伝承遊び」には、手指や全身の運動を促すもの、コミュニケーションを豊かにするものがたくさんあります。 遊びは心の問題を癒す機能があることから、心理療法にも多く用いられている。チャンバラや人形遊び、ゲームなどのほか、描画や粘土・箱庭などが取り入れられている。また、遊びが、お年寄りには生きがいづくりなどに役立てられています。
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